C19MCの概要と解説

C19MCとは?
Chromosome 19 microRNA cluster(C19MC)とは、ヒト19番染色体に位置する世界最大級のmicroRNA群の総称で、特に胎盤組織に特異的に高発現することが知られています。
このC19MCには、細胞の若返りや免疫制御、炎症応答、細胞環境の調整に関わる重要な情報が含まれており、再生医療や予防医療の新たな可能性として注目されています。

胎盤とC19MCの関係
胎盤は、妊娠中に赤ちゃんと母体をつなぐ臓器であり、生命維持に必要な高機能性を持つ臓器として知られています。胎盤由来の細胞や組織にはC19MCが豊富に含まれており、これは他の臓器にはほとんど見られない特性です。
胎盤組織から得られた間葉系幹細胞の培養上清液には、C19MCを含むエクソソームが多く確認されており、細胞の状態維持や修復をサポートする成分として研究が進められています。

エクソソームと
C19MCの働き
エクソソームとは、細胞から分泌される直径30〜150nmほどの小さな顆粒状の構造体で、細胞間の情報伝達に関与します。エクソソームにはmicroRNAやたんぱく質などが含まれており、受け取った細胞の遺伝子発現に影響を与えることが知られています。
特にC19MCを内包するエクソソームには、老化細胞の選択的除去、オートファジー(細胞代謝)の誘導、組織の修復や恒常性の維持などが期待されており、再生医療やエイジングケアへの応用が研究されています。

C19MCを含む製品の特徴
製品名「C19MC」は、このmicroRNAクラスターに着想を得て名付けられています。本製品には、C19MCを豊富に含む胎盤由来のエクソソームが確認されており、細胞環境の調整を目的とした研究用途で提供されています。
- 使用される幹細胞:胎盤由来の間葉系幹細胞
- 製造施設:ONODERAメディカルの細胞培養加工施設(CPF)
- 原料提供元:医療用医薬品「ラエンネック」の製造元である
JBP(日本生物製剤) - 用途:研究用に限定
- 保管条件:適切な温度管理が可能な冷凍設備が必要

ご利用にあたっての注意
本製品は医薬品・化粧品・食品ではありません。再生医療等製品の臨床応用には、法令に基づく許認可が必要です。
現在、本製品は研究目的に限り提供されており、いかなる治療目的でも使用することはできません。導入を検討される医療従事者の方は、必ず専門的な知見と倫理的配慮をもってご判断ください。